バクテリアおよび酵母におけるCRISPRゲノム編集
医薬品や機能性食品を開発するために必要な主要成分、化学物質、タンパク質などの生産で微生物を使用することがあります。ゲノム編集は、微生物の代謝機構に関する遺伝子の作用や調節過程を最適化し、収率を向上させるために利用されます。E. coliやなどの微生物は、これらの物質を産生するために一般的に使用されていますが、CRISPR/Cas9技術により、バクテリアや酵母におけるゲノム編集がより効率的かつ正確に行えるようになりました。
弊社では、bacteria (E. coli)またyeast (S. cerevisiae)を使用し、遺伝子のノックイン、ノックアウト、さらに遺伝子置換を受託で請け負っています。デュアルベクター系を使用することで3個の遺伝子を同時にターゲティングすることができ、1塩基対レベルでの正確なゲノム編集を実現しています。さらに、細菌に対する導入効率を高めるために新たにλ Red-CRISPR/Cas9システムを開発し、CRISPR/Casの簡便性とλ Redの効率性が組み合わされることにより、シームレスなターゲットゲノム編集が可能になりました。
GenScriptバクテリアゲノム編集システムの利点
CRISPR/Cas技術は、現在では最も簡便で効率的なゲノム編集システムの1つとして認められています。λ Red組換えのCRISPR/Cas9システムは、最も汎用されているゲノム編集法よりさらに複数の利点があります。
- シームレス
- 高効率:ハプロイドやディプロイドの酵母株
- 変異原性の編集:3遺伝子までを同時にノックアウト可能
- 精度:1塩基対レベル
- 選択性:選択用マーカーの必要がなく容易
サービスの詳細
*遺伝子合成標準サービス(SC1010)で得られた遺伝子はノックインに使用可能です。価格と納期についてはこちらClick hereをご覧ください。
**遺伝子合成はこのサービスに含まれていないため、必要な場合は追加費用が必要です。
ケーススタディー
CRISPTによるS. cerevisiae株のCAN1遺伝子をノックアウト Read More »
CRISPRによるS. cerevisiae株のCAN1遺伝子へ1 kb断片をノックイン Read More »
- ノックイン効率を調べるために、CRISPR/Cas9システムによりCAN1遺伝子に1 kbのDNA断片を挿入(図3)。
- PCR産物の電気泳動では1 kb長いバンドが現れており、リコンビナント菌株ではDNA断片がノックインされていることが確認できます(図4)。CRISPR/Cas9システムによるノックイン効率は100%(5/5)です。

CRISPRによる他の受託サービス
- 代謝パスウェイアッセンブリー:複数遺伝子の同時発現を最適化
- RBSデザイン:弊社のリボソーム結合部位(RBS)デザインアルゴリズムを使用したターゲットタンパク質の転写最適化
- CRISPR/Cas9 Technology情報:CRISPR/Cas9ゲノム編集技術に関する詳細情報は、実験プロトコールや関連ウェビナーをご覧下さい。
注文方法
- ご注文は弊社までご連絡下さい。
Acknowledgements
*The legal statement below applies to eukaryotic cells only (including yeast); currently, bacterial cells (E.coli) are exempt from these regulations.