2021/10/26 BC-PIV ベクターを利用した 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン開発に焦点を当てた共同研究を実施
本日、バイオ受託業界のリーディングカンパニーとして、ライフサイエンスに関するサービスや製品を提供しているジェンスクリプトジャパン株式会社(以下「ジェンスクリプト」)は、日本のバイオテクノロジー企業であるバイオコモ株式会社(以下「バイオコモ」)との間で、バイオコモが開発したBC-PIVの技術を利用して開発された新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)ワクチンの臨床用サロゲートマーカーとして、ジェンスクリプトのcPass SARS-CoV-2サロゲートウイルス中和試験(sVNT)キットを使用する契約を締結しました。
契約期間は3年間で、その間、ジェンスクリプトはバイオコモにcPass SARS-CoV-2サロゲートウイルス中和試験キットを提供します。
また、バイオコモはジェンスクリプトのcPass SARS-CoV-2サロゲートウイルス中和試験キットを用いて、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する、臨床、および非臨床試験のデータを取得します。これらのデータはPMDAおよびFDAの申請の際に使用される予定です。
cPass™テクノロジーを使えば、ウイルスと宿主細胞の間の相互作用を模倣することによってサンプル中の総中和抗体(NAbs)を迅速に検出することができます。
ウイルスが宿主細胞に感染するには、まず、ウイルスの受容体結合タンパク質(RBD)が宿主細胞の膜受容体タンパク質(ACE2)と相互作用する必要があります。
ウイルスが宿主細胞と相互作用し感染することで、免疫反応が活性化し、ウイルスに対する抗体が産生されます。
抗体の中には、ウイルスには結合はできるが、ACE受容体との結合を阻害せず、ウイルス感染を防止できないものがあります。中和抗体(NAb)は、ACE2受容体との相互作用を阻害するようにRBDと結合できます。
cPass™テクノロジーは、サンプルが、ウィルスと宿主の相互作用、宿主細胞へのウイルスの侵入を特異的に阻害するNAbを含んでいるかどうかを判別するのに役立ちます。
ジェンスクリプトは、2002年アメリカ・ニュージャージー州で創業し、バイオ受託業界のリーディングカンパニーとして、ライフサイエンスに関係するサービスや製品を提供しております。ジェンスクリプトジャパンはその日本法人で今年設立10周年を迎えます https://www.genscript.jp/.
バイオコモ株式会社は、三重大学大学院医学系研究科感染症制御医学・分子遺伝学 野阪哲哉教授と共同で新しいワクチンの研究開発に取り組む創薬ベンチャーです。組換え型ヒトパラインフルエンザ2型ウイルス(hPIV2)をベクターとして利用する技術をもち、この技術を利用したタンパク/ペプチド抗原運搬用ベクター技術を社名(BioComo)とhPIV2ベクターにちなみBC-PIVと命名し、このBC-PIVプラットホーム技術を用いてワクチンが必要な感染症に対する新たなワクチンを創出しています。 http://biocomo.jp/.